病気になって痛感した、同居人の”意外な”一面
シェーグレン症候群と診断されてから、私の生活は一変しました。
以前なら考えられなかったような、ちょっとした気遣いを見せてくれるようになった同居人。買い物に行ったときには重い荷物を持ってくれたり、2、3分で歩けなくなった私の背中を物理的におしてくれたり。ほんの些細なことでしたが、病気になったからこその変化だなと感じていました。
しかし、それはあくまで一時的なもの。
日常生活に戻れば、結局家事全般はすべて私がこなしていました。
困難の連続と募る不満
お皿を洗うために水に触れればレイノー現象で指が真っ白に。
食品に触れるたびに感じる冷たさでも、同じく手が真っ白に。
洗濯物を干そうとすれば、全身の関節が痛み、
仕事中は1時間座っていることすら困難なほどの倦怠感に襲われる。
病気のせいで、普通の日常が、私にとっては困難の連続でした。
そんな状況でも、家事の大半は私の役目。
掃除機をかけるのが辛くて掃除ができないと伝えても、同居人は気にすることなく部屋を散らかし放題。なんだったら、散らかしても勝手に片付けられない(捨てられない)のでラッキーぐらいの様子でした。
何度説明しても、その苦労は伝わっていないようでした。
「どうしてこんなに協力してもらえないんだろう…」
表面上は優しそうに見えて付き合ってしまった同居人が、実は自分中心で生きる人だったということに自分の男性を見る目の無さを嘆くとともに、どうにもならない状態に行き場のない不満は募るばかりでした。
「もう出ていって!」本音をぶつけても…
病気になってからというもの、私の「同居人と別々に暮らしたい」という思いは、日に日に強くなっていきました。
以前から漠然と感じていた、「(自分の持ち家なのに)この家から出ていきたい」という気持ち。
それが、病気になったことで、より切実な願いとなったのです。
我慢の限界がきた私は、同居人に何度もこう言いました。
「2020年の3月に家出してきた時、5月には出ていくって言ったじゃない!もう2年、いや3年もいるじゃない!」
ほぼ悪態です。私は同居人に出て行ってもらいたくで、追い詰めるように色んなことを言いました。もはや意地悪かもしれません。こんなことを何度も何度も言うのは本当に嫌でしたが、何をしても出て行ってくれない同居人。
さらにはSuumoで新しい物件を探しては、彼に情報を提供し、早く出ていくように促しました。
家賃や食費を一切払うこともなく、私の生活にただただ乗っかっているだけなので、文句を言われてるのを受け入れて経済的な側面を見ていたのかもしれません。
無神経な態度に、私はさらに嫌気がさしていきました。
そして、突然の転機
そんな日々が続いていた、2023年の3月頃。
彼は突然、「引っ越しする」と宣言しました。
「5月の連休に引っ越すことにした」
場所は教えてくれませんでしたが、それを聞いた瞬間、私は心底ホッとしました。
「やっと、この状態から解放される」
彼は「一人でいたいだろうから」と言っていましたが、私は彼の真意を別のところに感じました。
「病状が悪化したら面倒を見たくないから、だろう」と。
一人でいたいなんて、病気になる前から言っていたことです。
なぜ今更そこに気遣いをすると言うのでしょうか。
とはいえ、理由はどうであれ、この家から出ていってくれるなら、これ以上ありがたいことはありません。私は自分の本音を胸にしまい、彼に「ありがとう」と伝えました。
実は引っ越し後も、彼との間には驚きの色々な出来事がありました。
それはまた、次週お話ししたいと思います。