シェーグレン症候群、周りに話すべき?~私のカミングアウト体験談~

シェーグレンのカミングアウト ストレスマネジメント

今日は、病気との付き合い方で悩むことの多い「カミングアウト」について、私の経験を交えて紹介したいと思います。


シェーグレン症候群と診断されて、まず頭に浮かんだのは「この病気のことを誰に話そう?」ということではないでしょうか。

周りの理解があれば心強いけれど、「病気」と知られることで、かわいそうな目で見られたり、扱いが変わったりするのではないかという不安もよぎりますよね。

今日は、私のこれまでのカミングアウト経験から、誰に、いつ、どう伝えるかを考えるヒントをお伝えします。

私が病気のことを伝えた人、伝えなかった人

私はこれまでに、彼氏、元同居人、実家の家族(会った際)、そして特に仲の良い2人の友人、別の膠原病を持つ友人1人に病気のことを話しました。

一番考えたのが会社です。外資系ということもあり、「病気」というだけでどう評価されるか分からず、また当時はコロナでほとんどリモートで仕事ができたので、上司には一切話さないことを選びました。結果的に、症状がほぼ寛解状態にあるため、会社に伝える必要はなかったと感じています。

「伝える」ことのメリットとデメリット

【メリット】

  • 理解とサポートを得られる:症状を我慢する必要がなくなり、周囲に助けを求めやすくなります。
  • 無用な心配を減らせる:なぜ体調が優れないのか、なぜ誘いを断るのか、その理由を正直に伝えることで、相手の誤解や心配をなくすことができます。
  • 心の負担が軽くなる:「隠す」ことから解放され、精神的なストレスが軽減されます。

【デメリット】

  • 扱いが変わる可能性がある:「病人」として腫れ物のように扱われたり、過剰に心配されたりすることがあります。
  • プライバシーがなくなる:一度話すと、意図しないところで病気のことが広まってしまうリスクがあります。
  • 無責任なアドバイス:悪気なく、病気や治療法について的外れなアドバイスをされることもあります。

どうやって伝えたらいい?より良い伝え方のヒント

カミングアウトすると決めたら、「誰に、どのタイミングで、どのくらい話すか」を事前に決めておくのがおすすめです。

  1. 相手を選ぶ:まずは、一番信頼できる人から話してみましょう。親しい友人や家族、パートナーなど、あなたが安心して話せる人を選んでください。
  2. タイミングを見計らう:相手が忙しい時や、人が多い場所は避け、落ち着いて話せる時間と場所を選びましょう。
  3. 伝える内容を絞る:「どこまで話すか」を自分でコントロールすることが大切です。
    • どんな病気か、症状は何か。
    • 今の治療状況はどうなっているか。
    • 何に困っているか、どんなサポートが必要か。
    例えば、会社の同僚に話す場合は「ドライアイで目が疲れやすいから、休憩を多めに取るかもしれない」といった、業務に支障が出る可能性のある部分だけを伝えるのも一つの手です。

伝えなくてもいい、という選択肢

私のケースのように、症状が落ち着いている場合や、「隠すことで自分を守る」という選択肢もあっていいと思います。特に会社など、デリケートな環境では、伝えることによるリスクも考慮に入れる必要があります。

病気との向き合い方は人それぞれです。すべての人に話す必要はありませんし、話さないことが悪いことでもありません。

一番大切なのは、あなたが心穏やかに、前向きに病気と付き合っていくことだと思います。誰に、いつ、どう伝えるか、そして伝えないという選択も含めて、自分にとってベストな方法を見つけていってください。