シェーグレン症候群の口内ケア:知っておきたいトラブルと対策

オーラルケア ドライアイ・ドライマウス対策

シェーグレン症候群の代表的な症状の一つに、唾液腺の機能低下による口腔乾燥(ドライマウス)があります。唾液は、食べ物の消化を助けるだけでなく、口の中を清潔に保つ重要な役割を担っています。そのため、唾液が減少すると、さまざまな口内トラブルが起こりやすくなります。

夏の間は、私の感覚ですが、口内のカンジダ菌が繁殖しやすいような気がしていまして、夏になると口腔ケアをより意識してやっています。ということで、今回は、シェーグレン症候群の方に多い口内トラブルと、その具体的な対策方法をご紹介します。


シェーグレン症候群で起こりやすい口内トラブル

1. 口腔カンジダ症

唾液には、細菌や真菌の増殖を抑える自浄作用があります。唾液が減ると、口の中に常に存在するカンジダ菌が増殖しやすくなり、口腔カンジダ症を引き起こすことがあります。舌や頬の内側に白い苔のようなものが付着したり、ヒリヒリとした痛みを感じたりするのが特徴です。

シェーグレン症候群ではない方でも、調子が悪くなると舌が白い人がいますが、それは口内でカンジダ菌が繁殖している状態です。体力や生活習慣が戻れば自然と改善しますが、シェーグレン症候群のような体力を奪われている私たちは意識して取り除く必要があります。

2. 溝状舌

唾液による潤いが失われると、舌の表面が乾燥してひび割れ、深い溝ができることがあります。これを溝状舌(こうじょうぜつ)と呼びます。痛みはほとんどありませんが、溝に食べかすや細菌が溜まりやすくなり、口臭や感染症の原因になることがあります。

私は、シェーグレン症候群の症状が華やかなりし頃、舌がU字型ではなく、Uの線がゆらゆらしているというか、真っ直ぐでないというか、とにかく舌の輪郭線が真っ直ぐでない状態になっていました。これも水分が奪われると起きるようです。

3. 虫歯や歯周病

唾液の減少は、食べかすやプラーク(歯垢)が口の中に残りやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクを高めます。シェーグレン症候群の方は、歯医者さんに頻繁に通う方も多いです。


今すぐできる口内ケア対策

これらのトラブルに対応するために、日々のケアを丁寧に行うことが大切です。

1. カンジダ菌対策には「重曹うがい」

弱アルカリ性の重曹は、酸性の環境を好むカンジダ菌の増殖を抑える効果が期待できます。うがいに使う際は、必ず食用の重曹を選びましょう。

  • うがい液の作り方: 水200mlに、食用の重曹を小さじ1/2程度溶かす。
  • やり方: 口に含んで30秒ほどブクブクうがいをする。飲み込まないように注意してください。

2. 溝状舌のケアには「舌磨き」

溝状舌の溝に入り込んだ汚れを取り除くために、舌磨きが推奨されます。

  • 舌ブラシを使う: 舌専用の舌ブラシや、毛先が柔らかい歯ブラシを使って、優しく舌の表面を清掃します。
  • 優しく、奥から手前へ: 舌を傷つけないように、弱い力で奥から手前へ数回なでるように磨きます。強く磨きすぎると、かえって舌を傷つけてしまうため注意が必要です。

3. 口腔内の保湿と唾液の分泌促進

乾燥を防ぐことが、すべての口内トラブルの予防につながります。

  • こまめな水分補給: 水やお茶を少しずつこまめに飲み、口の中を潤す。
  • 保湿剤や人工唾液: 歯科医院で処方される保湿ジェルやスプレータイプの人工唾液を使用するのも効果的です。
  • 唾液腺マッサージ: 食事の前に唾液腺を優しくマッサージすると、唾液の分泌を促すことができます。

シェーグレン症候群の口内ケアは、日々の地道な積み重ねが大切です。これらの方法を毎日の習慣に取り入れて、快適な口内環境を保ちましょう。何か気になる症状がある場合は、かかりつけの歯科医師や医師に相談してくださいね。

ご参考情報

上でも書きましたが、重曹は純度の高い、口に入れて良いものを薬局で購入していただければと思います。お掃除用に純度が低めのものがありますので、誤って購入しないように注意してください。
ご参考までに私が使っているものをこちらに紹介しておきますね。