専門医に聞く!シェーグレン症候群の誤解と真実

シェーグレン症候群に関する質問 情報発信

おはようございます。
今回は、少し趣向を変えて、シェーグレン症候群についてよく聞かれる質問や、多くの人が誤解しているポイントをQ&A形式で解説したいと思います。診断されたばかりで不安な方、家族や友人に病気のことを伝えたいと考えている方にとって、この記事が少しでも役立てば嬉しいです。


Q1: シェーグレン症候群は「ドライアイ」や「ドライマウス」のこと?

A1: それは違います。

ドライアイやドライマウスは、シェーグレン症候群の代表的な症状ですが、これらはあくまで全身の病気の一部分に過ぎません。シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺だけでなく、全身のさまざまな臓器に炎症を起こす可能性のある自己免疫疾患です。関節痛、倦怠感、皮膚の乾燥、発疹、神経の症状などを伴うこともあります。

「たかがドライアイでしょ?」と軽く見られがちですが、決してそうではありません。全身の症状として捉えることが重要です。


Q2: シェーグレン症候群は女性だけの病気ですか?

A2: 女性に多いですが、男性も発症します。

シェーグレン症候群は、圧倒的に女性の患者さんが多いのが特徴です。その比率は約9対1とされています。しかし、男性だからといって発症しないわけではありません。男性の患者さんも確実に存在します。

男性の場合、診断が遅れるケースも少なくありません。「男性はかからない病気」という誤解が広まっているため、症状があっても「気のせいだろう」と放置してしまったり、医療機関を受診しても診断に結びつかなかったりすることがあるためです。


Q3: 完治することはありますか?

A3: 完治は難しいですが、症状をコントロールできます。

残念ながら、現代の医療ではシェーグレン症候群を完治させることは難しいとされています。しかし、これは絶望的な話ではありません。適切な治療を行うことで、症状を大幅にコントロールし、日常生活の質を維持することが十分に可能です。

医療の進歩は続いており、新しい治療法も研究されています。日々の生活で不便に感じることがあれば、一人で抱え込まずに主治医に相談しましょう。治療法は症状や合併症によって異なります。主治医と協力しながら、ご自身に合った治療法を見つけていくことが大切です。

ちなみに私は色々やったので何が効いたのかはわかりませんが、罹患前と同じ日常生活が普通に送れるようになりました。


Q4: 症状が軽ければ、治療しなくても大丈夫ですか?

A4: 症状が軽くても、定期的な診察が必要です。

たとえ症状が軽い場合でも、自己判断で治療をやめたり、通院をやめたりすることは避けるべきです。シェーグレン症候群は、体内でゆっくりと病気が進行している可能性があります。

定期的に診察を受けることで、合併症の有無や病状の変化を早期に発見できます。特に、腎臓や肺などの重要な臓器に影響が出るケースもあるため、自覚症状がなくても油断は禁物です。


最後に

シェーグレン症候群は、見た目には分かりにくい病気です。そのため、周囲の人に理解してもらうのが難しいと感じることもあるでしょう。

この記事が、ご自身の病気について正しく理解し、大切な人に説明するための手助けになれば幸いです。もし気になることがあれば、いつでもかかりつけの医療機関に相談してくださいね。