近年、シェーグレン症候群と腸内環境の間に密接な関係があることが指摘されており、食事内容、特に「砂糖」が腸内環境に与える影響について注目が集まっています。
実際、私も、関節痛がひどかった頃にコンビニスイーツを食べたり、自作の梅酒を飲むと翌日に関節痛が悪化するような気がする…と感じることが多くありました。
割と体感で良し悪しを感じるシェーグレン症候群の方が多いようなので、今回は、砂糖が腸内環境に与える影響と、シェーグレン症候群の方におすすめしたい、腸に優しい砂糖の選び方についてご紹介します。
なぜ砂糖は腸内環境にとって問題なのか?
皆さんが普段口にする白砂糖やグラニュー糖などは、精製された糖質です。これらを過剰に摂取すると、腸内環境に以下のような問題を引き起こす可能性があります。
- 悪玉菌の増殖を促進する: 砂糖は、腸内の悪玉菌(カンジダ菌など)の格好の餌となります。悪玉菌が増殖すると、腸内フローラのバランスが崩れ、炎症性物質が産生されやすくなります。これは、自己免疫疾患であるシェーグレン症候群の症状悪化にもつながる可能性があります。
- 腸のバリア機能の低下(リーキーガット症候群): 悪玉菌の増殖や炎症は、腸壁の細胞間の結合を緩ませ、「リーキーガット(腸管壁浸漏症候群)」と呼ばれる状態を引き起こす可能性があります。腸のバリア機能が低下すると、未消化の食物や毒素が体内に入り込みやすくなり、これが免疫システムの過剰な反応を引き起こし、シェーグレン症候群の症状を悪化させる一因となることも考えられます。
- 慢性的な炎症の誘発: 糖分の過剰摂取は、体内で慢性的な炎症を引き起こすことが知られています。シェーグレン症候群は慢性的な炎症を伴う疾患であるため、炎症を助長するような食生活は避けるべきです。
シェーグレン症候群の方におすすめしたい「優しい甘味料」
「甘いものを一切やめるのは難しい…」そう思われる方もいらっしゃるでしょう。ご安心ください。精製された砂糖の代わりに、腸に優しく、健康効果も期待できる甘味料があります。
精製されていない砂糖は全般におすすめですが、私調べ&実際に使ってみているものとして以下の2つをご紹介します。
1. フラクトオリゴ糖
フラクトオリゴ糖は、水溶性食物繊維の一種で、玉ねぎやごぼう、バナナなどに含まれる天然の甘味料です。
- 善玉菌の餌となるプレバイオティクス: フラクトオリゴ糖は、消化酵素で分解されにくく、大腸まで届きます。そこで、ビフィズス菌などの善玉菌の餌となり、善玉菌の増殖を助けます。これにより、腸内フローラが改善され、腸の健康維持に貢献します。
- ミネラルの吸収促進: フラクトオリゴ糖は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの吸収を促進する効果も期待されています。
- 穏やかな甘さ: 砂糖に比べて甘さは控えめですが、自然な甘みがあります。
飲み物に入れたり、ヨーグルトに混ぜたり、料理に使ったりと、幅広く活用できます。
2. 甜菜糖(てんさいとう)
甜菜糖は、北海道などで栽培される「てんさい(砂糖大根)」を原料とする砂糖です。
- オリゴ糖が含まれている: 甜菜糖には、天然のオリゴ糖(ラフィノース、ケストースなど)が微量ながら含まれています。これらのオリゴ糖も、腸内の善玉菌の働きを助け、腸内環境を整える効果が期待できます。
- ミネラルを多く含む: 精製された白砂糖とは異なり、甜菜糖はカリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
- 体を温める作用: 甜菜糖は体を温める「温性」の性質を持つと言われており、冷えが気になる方にもおすすめです。
料理やお菓子作りに、白砂糖の代わりとして使うことができます。独特のコクとまろやかな甘みが特徴です。
まとめ
シェーグレン症候群の症状と腸内環境は、密接に関係していると考えられています。精製された砂糖の過剰摂取は、腸内環境の悪化を招き、症状に影響を与える可能性があります。
しかし、甘いものを完全に我慢する必要はありません。フラクトオリゴ糖や甜菜糖のように、腸に優しく、健康効果も期待できる甘味料を上手に取り入れることで、美味しく、そして腸にも優しい食生活を送ることができます。
ご自身の体調と相談しながら、少しずつ食生活を見直してみてください。腸内環境を整えることが、シェーグレン症候群の症状緩和の一助となることを願っています。
私のおすすめ
フラクトオリゴ糖の含有量が多いのはパウダータイプになります。
季節がら、夏に冷たい飲み物などに入れたい方は、含有量は減りますが液体タイプもありますので、ご紹介します。
甜菜糖はスーパーでも手に入れやすいので、私は毎回1袋だけスーパーで買うスタイルです。関節痛などで外出が大変な方は、まとめ買いにはなりますがポチり用にこちらにご紹介しておきます。
皆さんの体調が少しでも良くなりますように!