こんにちは! 今回は、私自身が罹患している「シェーグレン症候群」について、皆さんに分かりやすくお伝えしたいと思います。過去の記事を振り返っていたら、実はちゃんと解説していないことに今更気づきました。多くの人には聞き慣れない病名だと思います。でも、この病気について知ってもらうことが、同じ病気で悩む方や、周りの人の理解を深めるきっかけになれば嬉しいです。
シェーグレン症候群って、ひと言でいうと?
シェーグレン症候群は、**自分の体を守るはずの免疫が、なぜか自分自身の体を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一つです。特に、涙腺(涙を作る腺)と唾液腺(唾液を作る腺)が攻撃されてしまうことが多く、その結果、涙や唾液の分泌が減ってしまうのが主な症状です。
イメージとしては、「体の中の潤い成分が少なくなってしまう病気」と考えていただくと分かりやすいかもしれません。
どんな症状が出るの?
主な症状は、大きく分けて2つあります。
- 目の乾燥(ドライアイ)
- 目がゴロゴロする、かすむ、しょぼしょぼする
- 目が疲れやすい、光がまぶしく感じる
- 涙が出にくい、目やにが増える
- 重症になると、目の表面に傷がついてしまうこともあります。
- 口の乾燥(ドライマウス)
- 口がネバネバする、パサパサする
- 食べ物が飲み込みにくい、話しにくい
- 味覚がおかしい、口臭が気になる
- 虫歯になりやすい、口内炎ができやすい
これら以外にも、関節が痛くなったり、体がだるく感じたり、皮膚が乾燥したりと、様々な症状が出ることがあります。症状の出方や程度は人それぞれで、個人差が大きいのが特徴です。
どうしてなるの?
残念ながら、シェーグレン症候群がなぜ発症するのか、そのはっきりとした原因はまだ分かっていません。遺伝的な要因や環境要因、ウイルス感染などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。
現在のところ、完治させる治療法はありませんが、症状を和らげたり、病気の進行を抑えたりするための治療が行われます。
どんな治療をするの?
主な治療は、症状を和らげる対症療法が中心になります。
- 目の乾燥には:人工涙液の点眼や、涙点プラグ(涙の排出を抑えるもの)など
- 口の乾燥には:人工唾液の使用、唾液の分泌を促す薬、保湿剤など
その他、全身の症状に対しては、免疫の働きを調整する薬が使われることもあります。
大切なこと
シェーグレン症候群は、すぐに命に関わるような病気ではありませんが、症状による生活の質の低下は避けられません。しかし、適切な治療とセルフケアで、症状をコントロールし、日常生活を快適に送ることができます。
もし、この記事を読んで「もしかして?」と感じた方がいたら、一度、眼科や内科、または膠原病科の受診を検討してみてください。早期発見、早期治療が大切です。
このブログを通して、シェーグレン症候群に対する理解が深まり、少しでも皆さんの助けになれば幸いです。