経済的自由を本腰で考え始めたら:医療費控除

医療費控除 情報発信

私は20代から経済的自由を求めていましたが、病気になって改めてその必要性を強く感じるようになりました。

シェーグレン症候群の診断を受けてから、真剣に「働かなくても生きていけるように」に経済的自由を確立した状態のFIRE(Financial Independence, Retire Early)を考えるようになりました。それからというもの、この3年ほど、節約、貯蓄、投資について日々取り組んでいて、もはや節約と投資は趣味の領域になりつつあります。

節約や投資は、いろいろな人がYoutubeなどで紹介しているので、その方達を参考にしていただくとして、ここではシェーグレン症候群を始めとした膠原病の方に向けた話を紹介したいと思います。

シェーグレン症候群は、生活の質が著しく下がる病気と言われています。私も病気を発症した1年目は、普通の生活をするのに非常に困難を感じました。一方で給付金を受ける状態まで至らずギリギリ働ける。結局なんとか自分で生きていかなければいけないわけです。

自分を助けられるのは自分しかいないので、なんとか普通の生活ができる状態を取り戻さないと苦しくて、自分が生きていることを呪いたくなるばかりでした。そんな精神的に不健康な状態を続けるのはよくないと思い、普通の生活を取り戻すために「できることは何でもやる!」と腹をくくって、効果がありそうな様々な治療を試しました。当然、そこには少なからぬ費用がかかります。

かかるものは仕方ない。どんどんお金が出ていきました。

でも、その費用を確定申告で「医療費控除」として申請し、税金の還付を受けることができました。以来、私は毎年、治療費をきちんと申告し続けています。

病院の費用については申告されている方も多いと思いますので、今日は、私が実際に医療費控除の対象とした「鍼治療」を例に、治療費の負担を少しでも軽くする方法についてお話ししたいと思います。

鍼治療の費用は医療費控除の対象になります!

「鍼治療って、医療費控除の対象になるの?」と思われる方もいるかもしれませんね。

結論から言うと、シェーグレン症候群による特定の症状(神経痛、疼痛など)の治療を目的とした鍼治療であれば、医療費控除の対象になります。

ただし、いくつか大切な条件があります。

  • 国家資格を持った施術者による治療であること医療費控除の対象となるのは、「はり師」または「きゅう師」の国家資格を持つ施術者から受けた治療に限られます。施術を受ける際は、必ず事前に確認しましょう。
  • 治療目的であること「リフレッシュしたい」「肩こりをほぐしたい」といったリラクゼーションや健康維持を目的とした施術は、残念ながら対象外です。あくまでも、シェーグレン症候群の治療として受けている必要があります。

確定申告の準備はこれだけでOK!

「確定申告って難しそう…」と不安に感じるかもしれませんが、やってみると意外と簡単です。

必要なのは、たった2つです。

  1. 鍼灸院で受け取った領収書治療費を支払った際は、必ず領収書を受け取って大切に保管しておきましょう。これが医療費控除を申告する際の「証拠」となります。
  2. 治療に通った際の交通費も申告できます。ただし公共交通機関を利用した分となり、タクシーの利用については基本的に申請できません。(例外はあるようです。)
  3. 確定申告書税務署や国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。最近ではe-Tax(電子申告)を利用すれば、自宅で手続きを完了することも可能です。

鍼治療以外にも!セルフケア用品も医療費控除の対象に

通院費や治療費以外にも、医療費控除の対象となる費用があります。

例えば、医師の治療を受けるにあたって購入した以下のような費用も、医療費控除の対象となります。

  • 薬局で購入した医薬品 病院で処方された薬はもちろん、薬局で医師から指示された目薬や塗り薬などの医薬品も対象となります。ドラッグストアで購入した市販薬も、医師の指示に基づき治療目的で購入したものであれば対象になる場合があります。
  • 自宅で行うお灸 医師や鍼灸師から指導を受けて、自宅での治療を目的として購入したお灸も、治療費として申請できる場合があります。
  • その他 医療費控除は、生計を一つにする家族全員分の医療費を合算して申告することができます。

申告を忘れていても大丈夫!過去に遡って申請できます

「そういえば去年、たくさん病院にかかったのに申告し忘れた…」という方もご安心ください。

確定申告には、「還付申告」という制度があり、過去5年間まで遡って医療費控除を申請することができます。

もし、数年分の領収書が手元にある方は、まとめて手続きをすることができます。

【遡って申請する際のポイント】

  • 領収書を年度ごとに整理しよう過去の医療費を申告する場合は、1年ごとに領収書をまとめ、それぞれの年の合計金額を計算する必要があります。
  • 家族全員分を合算しよう医療費控除は、生計を一つにする家族全員分の医療費を合算して申告することができます。遡って申請する際は、ご家族の分も見直してみてください。
  • 不明な点は税務署に相談を不安なことや不明な点があれば、お住まいの地域を管轄する税務署に電話で相談したり、申告相談窓口を利用したりするのが一番確実です。

治療費の負担を減らす小さな一歩

医療費控除は、私たちが当たり前に支払っている税金の一部が戻ってくる、とても大切な制度です。

「たかが数万円」と思うかもしれませんが、シェーグレン症候群と長く付き合っていく私たちにとって、この「たかが数万円」は、次の治療を受けるための貴重な資金になります。

このブログが、あなたの金銭的な不安を少しでも和らげ、未来への一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。