シェーグレン症候群という病と共に生きる私ですが、できるだけ早く会社を辞めて、自分らしく、心豊かに生きる「早期FIRE(Financial Independence, Retire Early)」を目指して資産運用に取り組んでいます。
元々は30代では不動産投資、40代になってからはINDEX投資をしていましたが、FIREをリアルに考え始めてから力を入れているのが高配当株投資です。これは、私が抱えるもう一つの病、間質性肺炎のこともあり、残された人生の活動できる時間を大切にしたいという強い願いがあるからです。
このブログでは、私の投資戦略、特に米国と日本に分けて高配当株を運用している理由についてお話ししたいと思います。
なぜ高配当株投資なのか?
シェーグレン症候群の予後は比較的良好で長生きは可能とされていますが、私の場合、間質性肺炎を併発しているため、残りの人生で「動ける時間」を最大限に楽しみたいと考えています。
サイドFIREだと結局働いてしまうと思うので、完全なFIRE(Fat FIREというそうです)を実現し、配当金という安定したキャッシュフローを得ることで、病に振り回されず、心穏やかに、そしてアクティブに活動したいと思っています。
現在受け取っている配当金(ドル)は再投資に回し、資産の増加を加速させていますが、FIRE後はこれらを生活費に割り当てていく計画です。
米国高配当株:HDVとSPYDをコアに据えて
私が高配当株投資の主軸の一つに米国株を選んでいるのは、「米国企業は、日本企業に比べて株主への利益還元、特に配当をより重視する文化が根付いている」からです。連続増配を続ける企業も多く、長期で安定的なインカムゲインを狙いやすいと判断しています。
その中で、私は主に以下の2つの高配当ETF(上場投資信託)を購入しています。
- HDV(iシェアーズ コア高配当株 ETF)
- 妥当な理由: HDVは、財務の健全性が高く、持続的な配当支払いが期待できる「優良な高配当株」に投資することを目的としています。エネルギーやヘルスケアなどのディフェンシブなセクター(景気変動の影響を受けにくいセクター)の比重が高いため、景気後退時にも比較的配当の安定性が高いという特徴があります。安定志向で配当金を受け取りたい私にとって、ポートフォリオの「守り」の部分を担ってくれる、妥当性の高い銘柄だと考えています。
- SPYD(SPDR ポートフォリオ S&P 500高配当株式 ETF)
- 妥当な理由: SPYDは、S&P500指数構成銘柄の中から、配当利回りが高い上位80銘柄に均等に近い比率で投資します。HDVと比べると、より高い利回りを追求しており、不動産などのセクター比率が高いのが特徴です。その分、景気変動の影響を受けやすく、減配リスクもありますが、高利回りを享受できる局面もあり、早期FIREを目指す上で必要なキャッシュフローを最大化するための、攻めの高配当株として、ポートフォリオに組み入れています。
この二つを組み合わせることで、「安定性(HDV)」と「高利回り(SPYD)」のバランスを取りながら、効率的に配当金を積み上げています。比率としてSPYDを多めに購入しています。
日本高配当株:成長性と配当利回り4%以上
一方、日本の高配当株については、米国株とは少し戦略を変えています。
日本では、配当金だけでなく「キャピタルゲイン(値上がり益)も同時に狙いたい」という思いがあるため、独自のルールを設けて購入しています。
- ROEが13%以上
- EPS(一株あたり利益)が5年以上継続的に伸びている
- 配当利回りが4%以上であること
ただし、正直なところ、投資を始めたばかりでよくわからなかった時期に「高配当」だけを目的に買った企業や優待を考慮し過ぎて買った企業もあり、中には株価が下がってしまっている銘柄もあります。これも投資の勉強代と捉え、今後は成長性と配当のバランスをより重視して見直しを進めていくつもりです。
日本株の場合は、ETFではなく個別株なので購入タイミング(株価が下がった時の購入)が重要なのですが、この辺りはまだまだ勉強中です。
日本の高配当株は、米国の高配当株よりも配当利回りは低い傾向ではありますが、キャピタルゲインが見込めることと、日本円でもらえる(為替の影響を受けない)というのが魅力です。
現在、米国と日本の比率は5:5ほどになっていますが、日本の高配当株をもう少し増やそうかなと思っています。
FIRE後の夢:動ける人生を謳歌する
早期FIREを目指す一番の理由は、何よりも病状に左右される生活から解放されたい、という願いがあるからです。
私は他の人から見ると比較的無理な働き方をしているようですが、過集中な傾向があるのか、そういう時代だったのか、やり始めると乗ってきてしまい、止めたくないという意思が働いてしまいます。その結果、仕事が乗ってくると病気がちょっと悪くなりがちです。
また、彼氏や友人から旅行に誘われたり、出張の依頼を断れずに、その後、体調を崩す傾向があります。これぐらいいけるかな、と思うのですが、結果、毎週どこかに遠出することになり、その後1、2週間、体調を崩すというパターンもだんだん見えてきました。
病になる以前から通訳を目指して学校に通っていましたが、病後の体で週末の休みが取れないことや宿題の多さが大きなストレスとなり、断念せざるを得ませんでした。この経験からも、「時間の自由」が何よりも大切だと痛感しています。
FIREが実現した暁には、
- 「暮らすように旅行」する: 海外・国内問わず、自分の知らない世界をもっと見たい。
- 知的好奇心を満たす: 趣味の英語やフランス語などの語学学習に時間を費やす。
- 創造的な趣味に没頭する: 凝った料理を作ったり、編み物のようなハンドメイド、絵を描いたり、動画を作って楽しんだりする。
- 日本の自宅でのんびり暮らす: 焦らず、病と上手く付き合いながら穏やかな生活を送る。
早期FIREは、私にとって単なる経済的な目標ではなく、病気があっても自分らしく、情熱を持って生きるための「切符」です。
HDVとSPYD、そして日本株の力を借りながら、一歩ずつ夢の実現に向けて進んでいきたいと思います。同じように早期FIREを目指す方、病気と闘いながら頑張っている方の励みになれば嬉しいです。
