梅雨から夏にかけては、湿度や気温の変化が大きく、シェーグレン症候群の症状に影響を与えることがあります。乾燥症状の悪化や、だるさ、倦怠感を感じやすくなる方もいらっしゃるかもしれません。健康な人でも負担のある時期なので病気持ちならなおさら影響があって当然です。
適切なセルフケアで、ジメジメや暑すぎる季節をより快適に過ごすようにしていきましょう。
1. 乾燥対策の徹底:潤いを保つための工夫
シェーグレン症候群の主要な症状である乾燥は、梅雨・夏でも油断できません。
- 目のケア:
- 防腐剤フリーの目薬の活用: 会社などはエアコンで乾いていることが多いです。乾燥を感じる前にこまめに点眼し、目の表面を潤しましょう。防腐剤フリーのものがおすすめです。病院で処方されている方は、そちらを利用されるのが良いと思います。
- 加湿: エアコンを使用する際は、状況が許すなら、加湿器を併用したり、濡れタオルを干したりして、室内の湿度を保つのがおすすめです。
私は皮膚全体が乾燥気味で怪我しやすいので、リモートワークできる日は極力空気清浄機で加湿機能を利用しています。 - PCやスマートフォンの使用制限: 長時間の使用は瞬きの回数を減らし、目の乾燥を悪化させます。適度な休憩を挟み、意識的に瞬きをするようにしましょう。
- 屋外での保護: 紫外線やエアコンの風から目を守るため、サングラスや保護メガネの着用を検討しましょう。室内でPCを使った事務仕事が中心の方はブルーライトカットメガネを活用するのも一案です。
- 口のケア:
- こまめな水分補給: 水やお茶を少量ずつ頻繁に摂取し、口の中を潤しましょう。冷たすぎないものがおすすめです。冷たすぎると胃の負担となります。シェーグレン症候群は胃腸にも炎症が起きることがあるようなので、極力温度による胃のストレスを減らすのがオススメです。
- 保湿剤や人工唾液の活用: 口腔保湿ジェルやスプレー、人工唾液などを活用し、乾燥による不快感を和らげましょう。
- キシリトールガムやシュガーレスキャンディ: 唾液分泌を促進する効果が期待できます。
- 口腔ケアの徹底: 乾燥した口は虫歯や歯周病のリスクが高まります。食後の丁寧な歯磨きはもちろん、フッ素配合の歯磨き粉やデンタルリンスを活用し、口腔内を清潔に保ちましょう。
- 刺激物の摂取を控える: 辛いもの、酸っぱいもの、アルコールなどは口腔粘膜を刺激し、乾燥感を強めることがあります。
- 皮膚のケア:
- 保湿: シャワーや入浴後は、全身に保湿剤を塗って肌の乾燥を防ぎましょう。特に汗をかきやすい季節でも、保湿は重要です。私は今の季節は塗るタイミングでクーラーをつけて塗っています。
- 優しい洗浄: 刺激の少ないボディソープを使用し、ゴシゴシ洗いすぎないように注意しましょう。
2. 倦怠感・疲労対策:夏の体力を維持する
梅雨から夏にかけては、気圧の変化や高温多湿、冷房による冷えなどで、だるさや倦怠感を感じやすくなることがあります。今私はまさにこれで、冬の期間よりもソファーやベッドに横になることも多く、昨日は大雨でしたので「我ながらナメクジみたいだな」と思って一人で可笑しくなって笑っていました。
- 十分な睡眠: 規則正しい生活を心がけ、質の良い睡眠を確保しましょう。寝苦しい夜は、エアコンを適切に使い、寝具を工夫するなどして快適な睡眠環境を整えましょう。
- 適度な運動: 体調の良い日は、ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。血行促進やストレス解消にも繋がります。ただし、暑い時間帯は避け、水分補給を忘れずに行いましょう。
- バランスの取れた食事: 夏バテ対策として、消化の良いものを中心に、ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物を積極的に摂っていきましょう。冷たいものの摂りすぎは胃腸に負担をかけるので注意が必要です。
- 冷え対策: 冷房の効いた場所では、羽織りものや膝掛けなどを利用し、体が冷えすぎないように工夫しましょう。
3. ストレスケア:心身のバランスを保つ
気候の変化や体調不良は、精神的なストレスにもつながります。
- リラックスできる時間の確保: 趣味に没頭する、音楽を聴く、アロマを焚くなど、ご自身がリラックスできる時間を作るのがおすすめです。
- 入浴: ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、心身のリラックス効果が期待できます。温まると関節痛の痛みも和らぐのでホッとできます。
- 前向きな気分でいる: シェーグレン症候群は慢性疾患ですが、適切なケアと前向きな気持ちで症状をコントロールしていくことができる病気です。治りはしませんが寛解とは言わないまでも、かなり改善しますので、日々を楽しんでいくことが大事だなと思います。
4. その他:定期検診とかかりつけ医の活用
- 定期的な受診: 梅雨や夏の期間も、定期的にかかりつけ医を受診し、症状の変化を伝えましょう。必要に応じて、点眼薬や内服薬の調整、新たな治療法について相談することも大切です。
- 専門医の活用: 眼科医、歯科医、皮膚科医、内科医など、複数の専門医に連携してもらって治療を進めるのが、一般にいう正しいやり方になります。が、実際は個別に相談すると当然ながらそれぞれ矛盾することを言われて面倒だなと思うことが多くあります。レアキャラですが、学生の時にリューマチを専門にしていた内科医をメインにして取り組むのがベストソリューションだなと思います。
梅雨から夏にかけての季節は、私は冬季に強くなる関節痛とレイノー症候群の症状が和らぐので、ちょっと無理して軽い蝶形紅斑がでたりしがちです。そういう意味でも、シェーグレン症候群の方にとってこの時期なりの特別な配慮が必要な時期だと思います。
ご紹介したセルフケアを実践することで、症状の悪化を防ぎ、より快適に毎日を過ごすことができます。ご自身の体調と向き合いながら、無理のない範囲でできることから始めてみてください。
一人で抱え込んで暗い気分で過ごすのは、体も精神にも良くないので、必要であれば気後れれずに医療機関や周囲のサポートを積極的に利用することも大切だと思います。